新年ご挨拶

 

 

平成24年の年頭にあたり皆様のご多幸をお祈り致します。

本年もご愛顧の程宜しくお願い申し上げます。

 

大震災の年も明け、皆様におかれましては新たな気持ちで本年をスタートされていらっしゃると思います。

昨年は本当に絶対に忘れえない年となりました。
地震のとき大阪へ出張していたのですが、翌12日夕方に難波で受け取った号外に「福島第一原発 炉心溶融」という大見出しを見、これはもしかしたら東京へは二度と戻れないのではないか、という恐怖に駆られたことは、将来も絶対に忘れないことかと思っております。
皆様ももしかしましたら、肉親に不幸があったり、被災者となられたりと色々と心痛な部分があったかもしれません。改めてお察し申し上げたいと存じます。

 

年は改まりました。
元旦より「いかにすれば日本再興が叶うのか」というTV番組が多く見受けました。
人口減少社会となり、経済規模としては縮小することはやむを得ないと思いますが、個々人の豊かさは別のところにあり、なお経済的側面で言っても「一人当たりGNPの向上」は可能でしょうし、それ以外のGNHappiness(国民総幸福)で言えばかなりの向上余地があると思います。


お陰様で海外50カ国以上を独りで訪ねてきた者の意見としましては、そもそも、といっては恐縮ですが、日本人には「心遣い」という圧倒的な資産があると思っています。
海外では、「えっこんなこともわからないの?」ということを平気でする人が大勢います。
文化の違いという以上のことではないかと思っています。
先日立ち読みした本にも、確かBRICSの一角、南アフリカ共和国へ向う飛行機内に乗り込み、窓際3座席並びの窓際席に腰掛けていると、後から通路側席に大きな南ア人と思われるおばさんが座ったとたん、真ん中の空いた席に荷物をドサっ。そして無言。
しばらくして肘掛においた腕が重いので見ると、おばさんが頭を乗せてきている。
流石に腕で掃うと「あらごめんなさい」という感じ。
しばらくしてまた来たと思ったら。今度は足が・・・という具合で、日本では余程の酔っ払いでもない限り、ありえないことが普通に起こるとありました。同感です。

反対に何事にも気を配れる日本人の凄さは、この社会=そういう人の集まりの中でしか醸成されないように思います。
ですので、このような社会を既に形成していること、これは世界から差別化される圧倒的な「強み」だと思います。

 

今までこの「強み」を物作りに活かして廉価な高品質製品を作り上げ、それが「Made in Japan」ブランドとなり輸出することでこの国が隆盛してきたと思います。
これからはもの自体ではなく付加価値の時代。
サービスとしてこれを提供することが出来れば、まだまだ圧倒的なポテンシャルがあると考えます。
弊社としても、将来はこのような分野を目指したいと思いますが、その前にまずメーカーとして付加価値あるモノ作りをしていきたいと思っております。

大変革の時代ですが、こういうときほどシンプルに考え、企業の社会的存在意義は社会のニーズに応えることだとすれば、例えば今のそれは「環境≒エコ」「健康」さらには「食」と考えます。
今年も、この分野に特化した事業展開を益々推し進めて参ります。


本年もご愛顧とご支援の程宜しくお願い申し上げます。

 

( 2012.1.6)